『英単語』その1 序 英語と歴史文献学 「第一章 英語と歴史文献学」 ≪1 英語≫



英語と歴史文献学


第一章


英語と歴史文献学



英語


 英語とは何ぞや?重大且つ高度な問題である。ここで問われている意味において、つまり完璧にこれを解き明かすにはこのページの最後ですべて分析されてから初めて可能となるであろう。今のところ、英語の外面的で周知の特徴を踏まえた上で、この言語は同時代が修めるべき地球上の言語のひとつであると答えておくのが妥当である。
 通商並びに政治的交流の観点では、国際的な普及によりこれに勝るものはなく、文学的観点すなわち詩から学問までをも含む精神的営為の観点では、より高貴な輝きにより、フランス語を除いてということになるだろうか。「グレート・ブリテン島」及び「アイルランド」(つまり本国)、「アメリカ合衆国」全体に「英国領北アメリカ」「オーストラリア」、「タスマニア」、「ニュージーランド」、そして「アフリカ南部」において、様々な理由で、英語が話され、さらに「インド」や世界中の海外領土でも常用されており、つまり、この言語は最も流布しているものなのであり、さらには最も洗練されたもののひとつでもあるのだ。何故ならば、シェークスピアから現世紀に至るまで、最も偉大と言える大詩人たちがその才並びにその唄にこれを用い、数多くの散文家たちは雄弁さによって高まる知性に対し全身全霊を傾けこれを使ったのであるから。