2004-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ピエロ・パオロ・パゾリーニ「教皇へ」

あんたの死ぬ何日か前、死が あんたと同じ年のある男に目を向けました。 二十歳のとき、あんたは学び、その男は労働者で、 あんたは、高貴で、お金持ち、男は下層階級のごろつきでした。 けれどもお日様のおかげであんたらのまわりで 古いローマはこんじきに…

アンリ・ミショー『僕ら今でも二人きり』

妻を火事で失った悲しみをつづった詩 アンリ・ミショー「僕ら今でも二人きり」ルー ルー ルー、ほんのひとときの走馬灯で ルー、ぼくと会わないかい? ルー、ずっといっしょの運命よって あれほど信じていたのに、 ねぇ? もう二度と合図をしてくれなかった…

マリー・ノエル「小さなシャンソン」

「小さなシャンソン」 あの人が黒麦の花咲く丘を 下りてくる ゆっくりゆっくり淡い畑を横切って...夕方のこと。 ほらあの人よ!――わたしどきどき しちゃわないかしら? そう、ほら、あの人がわたしのおうちをとおり行く ねえ、わたしのこと見つめないでね…