ロダンカリエール展

行った展覧会をメモしておくと
おいおい役に立ったりするので。
上野でやってるロダン・カリエール展に参りました。

確認したのは
象徴派っぽい絵はやっぱつまらんということでした。
もやもやしやがって
男ならかきなぐれ!と思うわけです。
逆に行く前はむしろ興味の薄かったロダンの方が
収穫がありました。
ひねくれたところがあるので
どうしても
「考える人」は駄作、
コーディネートミスと思っていたのですが、
この考えは基本的にはかわりません。
マッチョなのに考えるか?おい
という単純至極な理由で駄作と言ってるだけなので
まぁいないとは思うけれども
あっしの意見なんぞまに受けないでください。
外へはじける肉体的エネルギーと
うちへうちへ引き込むはずの「考える」というモチーフが
見てると気分悪いんだもん。
とはいえ、
ロマン主義から象徴主義的になってゆくロダンがわかりやすく並べられていて、
しかも象徴主義ロダン、素敵じゃんと思えたので
よかったと思います。
よかったです。


ただ、
もっとも反応したのが
イリスという顔のない
ざくろのような女性器がざっくりと入ってて
飛び上がってる像は
ありゃ、やっぱりいいね。
顔のないのにとかく反応するのだけれど
それを差し引いてもこりゃいいです。
ロマン主義的な肉体なのだけれど。
それとカリエールの絵も全部やだというわけではなく
というか
これぞ象徴主義絵画の見方のコツだと
じぶんなりに思っているのだけれど
要するに
象徴主義絵画に感動するのは
あいそのわるいやつが笑ってるのを見る喜びみたいなもんだと。
なので
一点二点、あるんすよ、
象徴主義系の展覧会には。
あぁこれならいいと思えるぞ的なのが。
そんなわけで魂震えたのは
「アンリ・ロシュフォール」の肖像だね、
ありゃ、よかったよ。
マネなんかも描いてる人らしいけど。


それから常設の松方コレクションも
やっつけで行きました。
行ったら、
版画展なんてやってくれていて
てめぇんちの倉庫から
ドーミエの版画なんか出してくれて
ロダン・カリエールだけで1300円は微妙だなと思っていたけれど
この版画展のおかげで
きてよかったかなと思いました。
それと常設展では
観覧車が記した感想文を
館長賞、内館牧子賞、みうらじゅん賞にわけて
優れた文章を絵の横に貼り付けてました。
この文章が
きもいんだ。
フォント10ぐらい声を大にしてきもいといいたいんだ、おれは。
もう、おれは絶望した、深く絶望した、おれの生きる世界はないんじゃないかと思って。
美しすぎるんだ、文体じゃなくって
美辞麗句という意味で。
それを書いちゃうことよりも
それをえらうんぢゃうブルジョワ精神に
あぁ生きる場所なしと思ってしまったよ。
救いは
みうらじゅんチョイスだった。
なんでこんな感想、選ぶの?と
みうらじゅんを知らぬ相棒さんは言っていたが
答えは簡単だろう、
ほかの感想文が
きもかったからだよ。